「選挙」と「政治」は混同せずに語りたい。投票日前に読んで欲しい。

2019.04.06 Makoto Ootsuka

さて、前回は地方の投票率と政治関心のことを書きましたけど、今回は実体験からの話です。

最近、2つの出来事をきっかけに「政治と選挙」について考える機会を得ました。

1つは新潟県議会議員に立候補している「小山大志」さんの後援会に入ったこと。
理由は「政治ってなんだ?」ということを学べるかもしれないと思ったから。

もう1つは「お義父さん」が習志野市議会議員選挙に立候補すると表明したこと。

これまで政治について、何か言うとかではなかったのですが、急に身近にやってきた政治と選挙。
今回の新潟県議会議員選挙と市議会議員選挙に触れてみて、実体験と共にブログを書いてみました。

投票日前に読んで欲しいです。

 

期待されていたことに答えられなかった後悔

 

まず後援会に入った後に反省したこと。
「仲間を集めてもらって、動員してもらいたい」という期待に答えられなかったことです。

僕には思うように出来ませんでした。

仲間もいるし、同世代の友達もいるけど
立候補者自身のことをよく知らない人に「一緒に手伝って欲しい」ということ言えなかった。

多分「マジで、1人だと大変だから手伝って欲しい!頼む!」って言えば、一緒にパンフレット配りもポスティングもやってくれたと思うけど、それは何かを摩耗させてしまう感覚があって言えませんでした。

それを越えてでも応援するという覚悟が出来なかったのかもしれません。

押しつけにならないように声自体はかけていったのですが「ぶっちゃけ応援する理由が分からないんだよね」と本音を聞いたら話してくれたり、他にも「誰かも知らない人の名前とか書けないよね」という話もあって、同世代の中にある「誠実さ」に共感してしまい、任された仕事は1人でやりきりました(笑)

 

それは多分、僕が小山さんを応援する必然性を言葉に出来なかったことと

そもそも「なぜ、小山さんに一票を入れてもらいたいのか。」という合理的な説明が出来なかったことが原因だと思います。
そして、政治や選挙に今一歩関わりにくい原因に「誠実さ」というのが関わっているのかもしれないです。

 

地方の政治家は会ってもらうのがてっとり早い

 

ひとまず、小山さんを応援するからには、明確な意見を20代という立場から持たなければならないなと思いまして、
小山さんと初めて話をした時に「座談会、企画するので時間つくってください!」とお願いしました。

お忙しい中で、とある金曜日の20時、運営しているコワーキングスペースで、「教育」をテーマに座談会をして、会ってもらうということをしたのです。

その時の様子は参加者の方がブログにまとめてくれたので、読んでみてください。

前編-maybe
https://est20180811.hateblo.jp/entry/2019/03/09/162629
後編-maybe
https://est20180811.hateblo.jp/entry/2019/03/11/212019

僅か2時間ほどであったけど、その場にいた参加者も、僕と同じようなことを考えてくれたのではないかなと思ったんです。
実際に話してみて、イメージも変わりました。

特に政治家=権力だとか、政府と地域のパイプ役から政治という切り口社会に関わる1人のプレイヤーに変わっているように思います。

「地方議員の質が落ちている」なんて言葉も聞きますが、今の時代に政治家に期待しすぎなのかもしれません。我々も政治とは別の立場から社会に影響を与えられるのですから。そして、これまで「選挙」と「政治」という二つの事柄を混同していた節があったかもしれないなって思ったんです。

 

「選挙」にはジレンマがある

 

よくよく考えて「選挙」と「政治」は全くの別物ですよね。今さらですけど。
ただ、選挙でのイメージ=政治家のイメージという人も結構いるのではないでしょうか。

恐らく選挙の時になってから、情報を集めたり、誰に投票をする・しないという判断をする人って多いのではないかなって思うのですよね。

でも、立候補者は選挙期間というのは告示から決められた日数の間で「当選すること」を目的に動きます。

 

短い時間で票を集めるために、どんなことをするかと言えば
お馴染みの街宣車、ビラ配り、票を得やすい高齢者の方々へのアプローチですよ。

「名前ばかり連呼して何の意味があるんだ」、「具体的な政策なんて書かれてないじゃないか」

そう思うのも至極当然だと思います。それでも何故やるのか調べてみたのですが、
立候補者の心情から考えてみると、本当に仕方ないんです。

普段、真っ当に政治家をしていても、若者がその情報を得ようとするタイミングは選挙時期という
「政治家の真意を伝えるには時間が短すぎる」のです。

ー参考:https://sirabee.com/2015/04/28/28307/

このグラフは、街宣車を走らせたことでの得票率を表しています。
いくらうるさくても「名前を連呼しながら走らせた人に票が集まる」のです。

さらには選挙活動は20時までと決められていて、地域の中を回ったり集会を開いて話をするのは大体が平日の昼間〜夕方です。
これで、どうして若い人の投票率が上がるのでしょう。

そもそも、選挙期間に政治家と会い、話をして、投票しようと思えるだけの関係値をつくることが出来やすいのが高齢者の方々なのです。そりゃアピールする公約だって高齢者に向けたものになりがちですよね。

でも、直接話をすると「重点政策がどう」とか「誰の味方なのか」とか、めちゃくちゃ偏りがある訳ではないんです。
(そんな中、小山さんは票を得にくい若者に対してもメッセージを発しているので、ジレンマがすごいと思います。)

 


ー自分で実際に街宣車に乗って思ったことも多くあった。

若者は自分で情報を集めて、考えようとしても得られる情報は限られているし、
「誰か知らない人に票なんて入れられない」という自分の中の誠実さを超えなければなりません。

かなり酷な話だと思います。

これでも「投票に行かない若者」を批判出来ますか?
「投票に行く、行かないは自由だけど、行かないと意見は反映されないぞ!」とか
「若者を投票に行かせないといけない」とか、めちゃくちゃ的外れな気がします。

それでも、投票に行かない理由にはならない。

ここまで言いましたけど、結論は同じです。
だからと言って「投票しない」理由にはなりません

ただ、考えて欲しいのは投票だけが政治参加ではないのです。
むしろ、投票は「最も簡単な政治参加」の一つですらあります。

難しく考える必要もなければ、勉強する必要もありません。
持っている票を誰かに入れるだけ。それだけで良いのが投票です。

大事なのは選挙が終わった後のこと

選挙が終わった後に「政治」が始まるのであれば、
どうやって「投票」に若者を行かせるかより、日常の中で政治と触れ合う機会をどうやってつくるのかを考える方に力を入れてもらえないものでしょうか。大都心では難しいかもしれませんが、地方ならば、もっと出来るはず。

政治家側にも威厳とか権威とかにとらわれず、「会いに行けるアイドル」ばりに「会いに行ける政治家」くらいの気軽さや隙を出してもらいたいところです。

そういった人を通して、地域や政治に日常的に関わるキッカケをもっとつくりたい。小山さんが議員になってくれたら、それが出来るはず。だから今、この選挙期間、応援しようと思ったのです。

 

【選挙を通じて知った小山さんの応援したいと思ったポイント】
・立場や年齢に関係なく同じ目線で、対話をしてくれる。
→へりくだりもせず、高圧的でもなく、誤魔化さず、フラットな「対話」をしてくれる。

・自分の意見を話すことよりも、傾聴をする姿勢を貫いてくれる。
→こういう会で「講演会」を始める人が多い中、「傾聴」をしてくれる。

・掲げている政策への深い洞察や経緯、そして「自分に出来ないこと」を話してくれる。
・若者に対する政策や展望について話をしてくれる。
→立場でマウントを取らずに「知識や経験」の違いを前提に政治的な話をしてくれる。

 

どこから目線で話しているのか(笑)

でも、同じことを座談会に参加してくださった皆さんも感じてくれたと思います。

4月7日の投票日が終わってからが本番です。
色々と考えたこともありましたが、僕は今回の新潟県議会議員選挙で小山大志さんを応援しようと思います。

もし、少しでも考えたことがあったら、一緒に動いてくれたら嬉しいです。
意見もあったらくださいね。それでは!

Makoto Ootsuka

この記事を書いた人

大塚 眞 / 経営ディレクター / ライター